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共有サーバーのままでも、表示速度は詰められる

date2026-08-05author難波 優毅(Masataka Namba)tech表示速度core web vitalswordpress運用4 min

「サイトが遅いので、サーバーを移したほうがいいでしょうか」という相談をよく受ける。

結論から言うと、移す前にやることがまだ残っていることがほとんどだ。移設は費用も止まるリスクもあるので、最後の手段でいい。共有サーバーのまま改善するとき、効果が大きい順に手を付ける手順を書く。

まず計測する。体感で判断しない

改善の前に、いまどこが遅いのかを数字で押さえる。PageSpeed Insights を開いて、URL を入れるだけでいい。

見るべき指標は3つ。

指標 意味 目安
LCP いちばん大きい要素が表示されるまで 2.5秒以内
INP 操作してから反応するまで 200ms以内
CLS 表示中にレイアウトがずれる量 0.1以内

多くのサイトで問題になるのは LCP だ。そして LCP の遅さの内訳は、たいてい画像かサーバーの応答時間のどちらかに寄っている。まずどちらなのかを切り分ける。

1. 画像を適正なサイズにする

いちばん効くのがここで、しかも一番安い。

よくあるのが、幅 4000px の写真をそのまま載せて、CSS で 800px に縮めて表示しているケース。ブラウザは 4000px 分をダウンロードしてから縮めるので、その待ち時間がまるごと LCP に乗る。

  • 表示される最大幅の2倍程度までにリサイズする(Retina 対応を考えても2倍で足りる)
  • WebP か AVIF に変換する。JPEG より3〜5割軽くなる
  • ファーストビューより下の画像には loading="lazy" を付ける
  • 逆に、ファーストビューの画像には lazy を付けない。付けると LCP が悪化する
NOTE

すべての画像に一律で loading="lazy" を付けるプラグインがある。手軽だが、ファーストビューの画像まで遅延読み込みになるため LCP が悪化することがある。導入したら必ず計測し直す。

2. 画像の縦横を指定して、ずれを止める

CLS(表示中のガタつき)の原因は、ほぼ画像とフォントだ。

画像に width と height を書いておくと、ブラウザは読み込む前から場所を確保できるので、あとから押し出されない。CSS で aspect-ratio を指定しても同じ効果になる。

<!-- 実サイズを書いておく。CSS 側で width:100%; height:auto; にすれば伸縮する -->
<img src="/img/photo.webp" width="1600" height="900" alt="" loading="lazy">

3. Webフォントを減らす

日本語のWebフォントは重い。ウェイトを4種類読み込んでいると、それだけで数百 KB になることがある。

  • 実際に使っているウェイトだけに絞る(多くの場合、通常と太字の2つで足りる)
  • font-display: swap を付けて、フォントの読み込みが文字の表示を止めないようにする
  • 見出しだけ英字フォントにして、本文は端末に入っているフォントで表示する、という割り切りも有効

4. プラグインを棚卸しする

WordPress の場合、ここが効く。

有効化されているプラグインは、そのページで使っていなくても CSS と JavaScript を出力していることがある。10個入っていれば、10個分のファイルが毎回読み込まれる。

  • 半年以上使っていないものは停止して、表示を確認したうえで削除する
  • 「1ページでしか使っていない」プラグインは、そのページだけで読み込むように調整する
  • 同じ目的のプラグインが2つ入っていないか確認する(キャッシュ系で起きやすい)

5. キャッシュを効かせる

ここまでやってまだ遅い場合に、キャッシュを見る。

CSS・JavaScript・画像・フォントは、更新されない限り再ダウンロードする必要がない。サーバー側で長期のキャッシュ期間を指定しておくと、2回目以降の表示が明確に速くなる。HTML は逆に、記事を直したらすぐ反映されてほしいので短くする。

それでも足りないとき

ここまでやって LCP が改善しないなら、サーバーの応答時間(TTFB)そのものを疑う段階になる。このときはじめて、上位プランへの変更や移設を検討する意味が出てくる。

順番を逆にすると、移設したのに大して速くならなかったという結果になりがちだ。遅さの原因が画像だった場合、サーバーを変えても画像の重さは変わらないためだ。

$contact --subject "相談"

こうした実装を、仕事としてお引き受けしています。

記事で書いているような設計・実装を、受託でも行っています。Webサイトの制作から、業務の仕組み化、決済まわりの実装まで。要件が固まっていない段階のご相談で構いません。